曲を学べば、作曲がもっと上手くなる理由
- ryanboisselle
- 5 日前
- 読了時間: 4分

「自分で曲を作ってみたいんです。」
生徒さんからよくそんな声を聞きます。それって本当に素晴らしいことです。でも、ひとつ気づいたことがあります。
多くの人が、めちゃくちゃ大事なステップを飛ばしてしまっているんです。それは——曲をしっかり学ぶこと。
作曲は「言葉」での表現と同じ
曲を書くことって、小説や詩を書くことに少し似ています。「伝えたいこと」はあるかもしれませんが、言葉(音楽)にまだ慣れていなければ、表現はどうしても曖昧で不器用になってしまいます。
語彙が必要だし、言い回しも必要。そもそも「どうやってその言語が機能しているか」を理解していないと、うまく表現できませんよね。
だからこそ、曲を学ぶことは本当に大切なんです。
曲から音楽の「語彙」を学ぼう
1曲をじっくり学ぶとき、それはまるで「言語を吸収している」ような感覚です。
フレーズ、コード、リック、グルーヴ、ボイシング——あらゆる素材がそこに詰まっていて、それを自分のアイデアとして再構築できるようになります。
他のミュージシャンが、どうやってコードをつなげているか、どうやって緊張感を作り、気持ちよく解決させているか。曲を通して、それらを学べるんです。
僕自身、昔学んだ曲から影響を受けていることは今でもよくあります。コード進行をちょっと変えて使ったり、リズムの感じがそのまま頭に残っていたり。それは「パクリ」ではなく、「言語を使っている」ということ。
曲構成を理解できるようになる
初心者は、かっこいいループやリフは作れるけど、それをどう展開していくかが分からない。変化をつけたり、緊張感を作ったり、気持ちよくまとめたり——そういった“流れ”がうまくできないんです。
曲を学ぶことで、**「構成の仕組み」**が見えてきます。どうやってヴァースからサビにつなげるか。ブリッジでどう展開させるか。イントロでどんな雰囲気を作るか。それらを体感できれば、自分の曲にも自然と応用できるようになります。
例えば僕の曲「Citybound」は、ソウルやファンクをたくさん聴いていた時期に生まれました。セクションの切り替えが気持ちいい曲ばかりで、そのハーモニーの流れやグルーヴ感が、自分の中で道しるべになったんです。
自分の「好み」に気づけるようになる
たくさんの曲を学んでいくと、だんだん自分の好みにも気づけるようになります。
ジャジーなコードが好きだったり、ブルージーなチョーキングが好きだったり、タイトなファンクのリズムに惹かれたり。曲を学ぶことで、「あ、自分ってこういうのが好きなんだな」ってわかってくるんです。
最近僕が自分の音楽の方向性を変えていった理由も、まさにこれでした。Soulive や Wayne Krantz をよく聴く中で、特定のハーモニーやグルーヴに自然と惹かれていることに気づいて、それを意識的に取り入れるようにしたんです。
そうしたら、音楽全体がよりまとまりのあるものになってきました。
インプットのない作曲は、会話しないで喋るようなもの
曲を学ばずに作曲しようとするのは、誰の話も聞かずに会話しようとするのと同じです。
うまくいきません。
でも、ちゃんと「聴いて」「学んで」「分析して」みると、少しずつ見えてくるんです。音楽がどう作られているのか。なぜ気持ちよく感じるのか。どう流れを作っているのか。そうやって、音楽という「言語」に徐々に慣れていくんです。
曲を深く学ぼう ✓
その構成を理解しよう ✓
アイデアを盗もう ✓
分解して、組み立て直そう ✓
自分の語彙として使おう ✓
🎯 試してみよう!
自分が本当に好きな1曲を選んでみてください。コード、メロディ、グルーヴ……しっかり耳で聴いて、手で弾いて、体に馴染ませてみてください。
この曲の構成はどうなってる?
どの部分が特に好き?
自分の曲に取り入れられそうな要素は?
難しい分析なんていりません。まずは始めてみるだけでOK。「曲を学ぶこと」を作曲の一部にしてみるだけで、あなたの音楽はきっと変わります。
✨ 作曲力をアップさせたいあなたへ
もし「インスピレーション待ち」で曲作りが進まないなら、ちょっと違うアプローチを試してみませんか?
レッスンでは、好きな曲を使って作曲の語彙を増やす方法をお伝えしています。理論書を覚えるのではなく、実際の音楽を使ってコード進行・メロディ・構成・フレージングを一緒に見ていきながら、自分だけの曲作りに落とし込んでいくレッスンです。
高田馬場(東京)での対面レッスン、またはオンラインでのレッスン(日本語・英語対応)を行っています。ファンク、ジャズ、ポップス、シティポップなど、**あなたの好きな音楽をベースに「曲を作れる力」**を育てていきましょう。
あなたらしい音楽を、一緒に作っていきましょう!🎸





コメント