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ギターでモードスケールって全部必要?使える順にやさしく解説!

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最初にはっきり言っておきます。


ギターが上手くなるために、7つのモードを全部覚える必要はありません。


少なくとも、一気に全部を覚える必要はまったくないんです。


これまでたくさんの生徒さんを見てきましたが、「モードを全部覚えないと理論が分かった

ことにならない」と思い込んで、逆に手が止まってしまうケースが多いです。


でも実際には、使うモードは限られているんですよね。それ以外は、「いつか覚えなきゃ」と思いながら結局使わないままの情報になってしまいがちです。



🧠 そもそもモードってなに?


モードとは、メジャースケールの各音からスタートしてできるスケールのことです。


たとえば、Cメジャースケール(C D E F G A B)を使って、それぞれの音からスタートしてみるとこうなります:


  • イオニアン(Ionian) – CからC(いわゆる普通のメジャースケール)

  • ドリアン(Dorian) – DからD

  • フリジアン(Phrygian) – EからE

  • リディアン(Lydian) – FからF

  • ミクソリディアン(Mixolydian) – GからG

  • エオリアン(Aeolian) – AからA(=ナチュラルマイナー)

  • ロクリアン(Locrian) – BからB


それぞれに独特の雰囲気がありますが、ジャズや劇伴など特定のスタイルをやらない限り、7つ全部を実用レベルで使うことはあまりありません。



⚠️ モードを全部一気に覚えようとする落とし穴


7つのモードを一気に覚えようとするのは、「いつか行くかもしれない国の会話帳を丸暗記する」ようなもの。


使わないうちは、ただの知識のノイズです。


結局、モードの名前と形だけを覚えて、どう活かすかが分からないままになってしまいます。


だからこそ、モードもスケールと同じように、目的に合わせて、ひとつずつ、実践を交えながら覚えるのがベストです。


僕が大学時代、ジャズ/フュージョン系の素晴らしいギタリストからもらったアドバイスがあります:

「意味のあることだけ練習しろ」

「プロはこれをやってるらしいから自分もやらなきゃ」みたいな理由でやる練習は、続きません。


“なぜこれを覚えたいのか” が明確で、自分の音楽とつながっているものだけを選ぶのが一番効率的だし、結果的にモチベーションも保ちやすくなります。



✅ 実用性でモードを選ぼう


ここでは、ギタリストにとって実際によく使う順にモードを紹介していきます。それぞれ、どんな音楽ジャンルで登場するか、どう活かせるかも一緒に見ていきましょう。



🎵 1. ドリアン(Dorian)

  • 登場ジャンル:ファンク、ジャズ、ソウル、フュージョン、ネオソウル

  • 特徴:マイナー系だけど明るさがあり、浮遊感もあるクールなスケール。

ナチュラルマイナーの「姉妹スケール」的な存在だと思ってます。

🎵 2. ミクソリディアン(Mixolydian)

  • 登場ジャンル:ブルース、ファンク、ジャムバンド、ゴスペル、R&B

  • 特徴:ドミナント系のサウンドにバッチリ。7thコードにピッタリ合います。


🎵 3. エオリアン(Aeolian / ナチュラルマイナー)

  • 登場ジャンル:ロック、ポップス、R&B、メタルなど幅広く

  • 特徴:一番基本的なマイナースケール。ソロにも作曲にも必須。

普段は「ナチュラルマイナー」と呼ばれることが多いので、エオリアン という言葉自体は覚えなくてもOKです。

🎵 4. イオニアン(Ionian / メジャースケール)

  • 登場ジャンル:全ジャンル

  • 特徴:基礎中の基礎。コードや理論理解のベースになります。

ただし実践では「メジャースケール」と呼ばれるのが一般的なので、わざわざ「イオニアン」と言う機会は少なめです。

🎵 5. フリジアン(Phrygian)

  • 登場ジャンル:フラメンコ、メタル、映画音楽など

  • 特徴:ダークでエキゾチックな響き。かなり個性的ですが、日常的に使う人は少ないです。


🎵 6. リディアン(Lydian)

  • 登場ジャンル:フュージョン、アンビエント、ドリーミーなポップなど

  • 特徴:明るく浮遊感のあるサウンド。Maj7#11コードの上で使うと最高です。


🎵 7. ロクリアン(Locrian)

  • 登場ジャンル:ほぼ登場しません(笑)

  • 特徴:理論的にはm7♭5の上で使えますが、実際にメロディックに使うことは稀。

個人的には、m7♭5の場面ではナチュラルマイナーで考えた方がしっくりきます。


🎯 どのモードを覚えればいいの?


これはあなたがどんなプレイヤーを目指しているかによります。


例えば...

  • ブルース系なら、正直ドリアンとミクソリディアンだけで十分。

  • プログレやフュージョン志向なら、ナチュラルマイナー、ドリアン、リディアンあたりが軸になります。



僕の生徒さんはR&Bやジャズ志向の方が多いので、まずはドリアンからスタートすることが多いです。その音に慣れたら、次にミクソリディアンへ。そんな感じで、ひとつずつ、実際の曲やグルーヴに当てはめながら進めていくのが一番自然です。



✅ 最後に:理論より「使いどころ」


モードをこれから学ぶなら、まずは「使うモード」から一つずつ学んでいきましょう。

最初は ドリアン、ミクソリディアン、ナチュラルマイナー だけで十分です。


モードはチェックリストじゃなくて、ツールです。あなたの音楽に必要なものだけを選び、実践の中で育てていきましょう。



🎸 実践的にモードを学びたい方へ

モードを「理論として覚える」だけでなく、実際の演奏でどう使うかを学びたいという方には、マンツーマンでしっかりサポートします。


東京・高田馬場にて、英語/日本語/MIXのプライベート・グループレッスンを行っています。あなたの目標や興味に合わせて、必要なモードだけを無理なく、音楽的に身につけていきましょう。



焦らず、実感しながら、理論を音楽にしていきましょう🎶

 
 
 

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